続報:中村哲さん銃撃について 事前に襲撃の情報があった?真相をシンプルに解説
アフガニスタンで医療・農業支援に取り組んできた福岡市のNGO「ペシャワール会」の現地代表 中村哲さん襲撃事件について、
事前に襲撃を受ける可能性があるとの情報があったことを、州政府知事ミヤへイル氏が明らかにしたという。
このことについて詳細をまとめたいと思う。
◾️襲撃をした犯行グループの情報
- 武装グループは5人、2台の車に分乗
- 犯行で使用した銃はAK-47
- 目撃者は、犯行グループが「まだ生きている」と叫んで、再度中村さんに発砲したと証言
- 犯行時、顔を隠していた訳ではなかった
- 通常時中村さんは警備車両とともに移動していたが、事件時は自家用車のみだった
「まだ生きている」と叫んでいた点や警備が手薄な時を狙った点などを考えると、計画的犯行であったことが伺えてくる。
ではなぜ中村哲さんは撃たれなければならなかったのだ。
話には続きがある。
◾️水利権を巡って一部から批判があった?
※水利権とは・・・水をとったり使ったりする権利
アフガニスタンは元々、水が不足しており、大規模な干ばつに見舞われている地域であります。
ペシャワール会はそんな地域を助けるため灌漑事業を行ってまいりました。
※灌漑・・・農地に外部から人工的に水を供給すること
水が増えると、農業が盛んになり、食物も増えます。
そんな根本の問題を改善するために、中村さん率いるペシャワール会は灌漑事業を行っていたのです。
そんな、水を扱う事業を行っていた「ペシャワール会」には、
一部地域から不満が寄せられていたようです。
水が少ない地域において、水利権が問題になる理由がパッとわからない方は想像してみてほしい。
あなたが流しそうめんに参加する時、
あなたの手前にいるAさんは先にそうめん(水)を取れるので、多くのそうめんを手にできます。
もしAさんが箸の扱いが人よりうまく(技術)、そうめんを食べる量(消費量)が多かったら、
あなたは数本のそうめんを食べるしかありません。
※ここでは、「最後にバケツに溜まったそうめんを私は食べます」みたいなへりくつは置いときましょう
お分かりの通り、川を分流した場合、下流の地域は水不足に陥ったり、川自体が細くなります。
中村さんが上記の事実に気づかず、対策もせずに事業を行っていたとは思いませんが、
もしあなたが極限状態で、水も食料もほとんどない時に、上流で大量の水を川から汲んでいて、どんどん豊かになっていく地域をみたらどう思うでしょう。
情報がない以上、これ以上詳しくは書けませんが、
批判も理解した上で、平和を願い、対策を打ちつつ、中村さんは事業に取り組み続けていたのかもしれません。
ただ水利権だけではなく、過激派組織のISIL(イスラム国)が関わっていたという説も浮上しています。
◾️襲撃はISILの犯行?
ISIL、日本では「イスラム国」として知られているこの組織は、イラクやシリア地域で活動する過激派組織です。
アフガニスタンでは、
米軍など外国部隊の駐留を「占領」と非難する反政府武装勢力タリバンや、
過激派組織「イスラム国」が外国人を標的にした犯行を繰り返してきました。
これは過激な言い方ですが、「見せしめ」としてです。
今回の襲撃は「イスラム国」の、外国人組織の活動の萎縮を狙った犯行だったのではないかという見方があります。
幾度となく殺戮、虐殺を行ってきた過激派組織であれば、上記のような理由での犯行は十分にあるのではないかと筆者は考えます。
◾️襲われる可能性があるという情報があった?
一時帰国していた中村さんには、
日本の外務省が襲撃計画に関する情報を11月中旬までに把握し、注意喚起をしていたいたようだ。
また、アフガニスタンでは近年、ペシャワール会の援助団体を襲撃する事件が相次いでおり、警備を強化したり、移動ルートを毎日変えたりなど警戒を怠っていなかったようだ。
しかしその警戒網を破ったところからみても、内部の人間が関与した可能性があるとの話もある。
◾️まとめ
いかがだったでしょうか。
水利権の問題であったにせよ、見せしめであったにせよ、
計画的犯行であったことがわかってきた。
イスラム教には「コーラン」という経典があり、そこでは「生贄」についても触れられている。
聞いたことがある人は多くいるかもしれないが、この「生贄」を曲解して、あるいは言い方を変えると、多くの人が思う「よくない形」で捉えて殺戮を繰り返す組織が存在したりする。
機会があったら宗教的観点からみた、過激派組織の考え方なども詳しく解説できたらと思う。
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